ハラスメント防止のための牧師先生へのお願い
先日教会内で起こったハラスメントの対応について牧師先生にいくつかお願いをしました。具体的な情報はカットしましたが、教会内でのハラスメント撲滅のため広く認知されてほしい内容だと感じたので以下に私がお願いしたことを掲載いたします。
1.ハラスメントの相談は大変勇気がいります。多くの場合、ハラスメント被害者となりやすいのは弱い立場の人間であり、ハラスメントを訴えることも、目上の方に相談することも、相当な精神力がいります。そういった方(多くの場合女性)が牧師(多くは男性でありハラスメント被害者より年配)にハラスメント被害を相談するのは、家族や、同世代の方や、同性の方に何か伝えることよりも、もっとずっと負担がかかることです。だからこそ、勇気を出してやっとのことで相談した際にショックがあると、傷は相当大きいものになってしまうのです。相談を受ける立場として、セカンドハラスメントについてもよくご理解いただければ幸いです。
2.もし、その前にいた場所で「要注意」と言われている方が教会の交わりに加わる場合は、ハラスメント被害者になる可能性の高い、女性や子供の保護者の方にはそれを伝えてほしいと切に願います。加害者になりえる性質を持った方に女性や子供を近づけるのは、アルコール中毒の方にお酒を勧めるのと同じ行為であることをご理解いただければ嬉しいです。だからこそ、問題を未然に防げるように被害者となり得る方が自分の身を守れるよう配慮していただければ嬉しいです。
3.いろいろな場所で、結果として加害者が守られるので、被害者は泣き寝入りするしかありません。すると、問題解決は遠のく一方です。これはハラスメント解決において最も避けるべき最悪の事態です。
加害者が被害者に見せる顔と、牧師先生や他の男性などそれ以外の方(加害者にとって自分より強く見える方)に見せる顔が全く異なることを、ご理解いただければ嬉しいです。牧師と加害者は同性(男性)である可能性が高く、同じような弱さを持っていることも多いかと思います。また加害者は自分の性質ゆえに拒絶されるなどの気の毒な性質を持っているので、牧師先生たちは、被害者より加害者の方に感情移入しやすいのです。結果として、牧師先生方が加害者側に味方してしまう例は多いです。
だから曖昧なものに流されず「この人が何をしたのか」ということをしっかり見て状況を判断してほしいです。その人が生らせる「実」によって「木」であるその人がどういう人なのかを判断してほしいです。
加害者が気の毒な環境を背負っているのは、加害者自身が持っている問題、性質がつくりあげたものです。だから、本当の意味で加害者を救うのは、問題を明らかにすることであり、正しく対処することだと思うのです。加害者が目を覚ますきっかけがなければ、だれもその人とうまくやっていくことはできないので、同じことの繰り返しで、加害者は永遠に孤独なのです。
4.もちろん例外も多々あると思いますが、男性の方は多くの場合、所属組織と自己の自他分離が明確でない方が多いです。神学校の先生は神学校と自分が、牧師先生方は教団や教会と自分が明確に区別できないまま、所属組織そのものがアイデンティティとなってしまっている方が多い印象を受けます。すると、所属組織で問題が起こった場合、自分自身の問題と結びつけてしまうので保身に回り対応がきちんとできない場合が多いのです。こういった場合、被害者が問題を提起すると、その問題が起こった場の管理者にとってそれが脅威になってしまう事があります。結果として問題を過小評価しようとしたり、問題の対応を避けようとしてしまいます。度々加害者の非はごく小さいもので被害者に非があるという形に持っていく場合もあります。これが、牧師先生方が加害者側に肩入れして自分も加害者となってしまうもう一つの理由でもあります。アイデンティティにおいてご自身と所属組織の区別を明確にしていただければこのような問題を回避できます。
5.連絡先の管理を厳格にしていただけると助かります。個人情報がいろいろな方に知られてしまうのは、大変怖いです。
教会で傷つく人をこれ以上増やさないため、以上のことを多くの牧師先生方にご理解いただければ嬉しいです。